俺達が集合場所にやってくると、ハルヒ達は先に戻ってきていた。ハルヒは一姫と何やら熱心に話し込んでいたし、キョン子はさっき俺が買ってやった本を一心不乱に読んでいた。
「待たせましたかね?」
古泉が女性陣に尋ねかけた。すると、一姫が俺達に気付き、ふわりとした笑みと共に「いえいえ、私達も今、戻ってきたところですから」と答えた。
ハルヒが俺の傍にやってきて、俺に話しかけてきた。
「そっちは、なんか見つかった?」
ああ、お前の兄貴を見つけたぜ、と言いたくなったが、口にすることができるはずもなく、俺は「いや、なにも」と常套句を述べておいた。
しかし、ハルヒは特に機嫌を損ねたわけでもなく、淡々とした口調で「あ、そう」と言っただけだった。
「今日一日で探せるところなんて、たかが知れてるもんね。機会があれば、また探しにくれば良いんだし、今日のところはこれくらいで良いかしらね」
ま、お前が満足してくれたのなら何よりだよ。正直、俺は精神的に打ちのめされた。今日はもう、さっさと宿に帰って、休みたい。
これから、どうするのか、どうすればいいのか。疲れた心と頭で何を考えても始まらんだろう、と結論を下し、俺は帰路につこうとした。
しかし、ハルヒが俺の手首を掴んできて、俺は思わずたたらを踏んでしまった。
「どこ行くのよ?」
まるで咎めるような声に、俺は「は?」と頓狂な声を返してしまった。
「あんた、あたしとの約束、忘れてんじゃないでしょうね?」
んなもんしたっけ? 俺がそう訊き返すより先に、ハルヒは「みんな、先に宿へ帰っててくれる?」と言っていた。
「あたし、これからこのバカと、二人でちょっと行くところがあるから」
俺は思い出した。そういや、二日前、通天閣で俺はハルヒにこんなことを言ったっけな……『お前の行きたいところへ、どこへでも付き合ってやる』って。
なんつー、とんでもない約束をしやがったんだ、二日前の俺よ。タイムマシンが使えりゃ、俺は二日前にすっ飛んで行って、二日前の俺にドロップキックをかましてやりたい、とは考えたが、幸か不幸か、この場にタイムマシンなどあるはずがなく、また、タイムマシンを使えるであろう朝比奈さんもこの場にはいなかった。
「でも、ハルヒ。今から?」
キョン子が時計を見ながらハルヒに尋ねた。そろそろ宿に戻らなければ、岡部にお叱りを受けるのは目に見えている。キョン子はそれを心配しているのだろう。
ハルヒは答える。
「大丈夫よ。すぐに宿へ戻るから」
「ハルヒの『大丈夫』はアテにできないのよねぇ……」
ジト目でハルヒを見るキョン子に、一姫が「まあまあ、キョン子さん」と言った。
「涼宮さんなら大丈夫ですよ、それに……」
一姫はそこで言葉を切り、俺を見て微笑んだ。
「あなたもついていることですしね?」
一姫の言葉に、キョン子は「うーん……じゃ、いいけど……」と渋々ながら納得した。
「よっし! みんなの了解も得たことだし、ほら、行くわよ、キョン!」
言うが早いか、ハルヒは俺の手首を引っ掴み、俺達は走りださん勢いでその場を後にしたのだった。
二日前、ハルヒは「新世界なんだから、新世界人を探す!」とかなんとか言っていたわけである。
その新世界へは、日本橋の電気街が軒を構えている道、通称、堺筋を南下していくと辿り着くことができる。
つまり、俺達がいた場所からは、歩いていくことができる場所、に新世界はあるのだ。
それにもかかわらず、ハルヒは俺を引き連れて、堺筋を南下している途中、突然、道を折れた。
日本橋三丁目の交差点を右折し、青色の電気屋と赤色の電気屋をそれぞれ、左に見ながら商店街を歩いていくと、南海電車のなんば駅にぶち当たる。
そのなんば駅のビルに入っていくのかと思えば、さにあらず。向かいのビルにハルヒは突撃し、そのまま地下へと下っていく。そのまま地下道を驀進していると、大阪市営地下鉄御堂筋線のなんば駅へとやってきて……ハルヒはそこで急に振り返り、「地下鉄乗るわよ」と俺に言ってきた。
ここまで、黙ってついてきてやった俺だが……ここは、口答えするべきところだろう。
「おい、ハルヒ。どこへ行く気だ? 新世界へ行くなら、反対方向だろうが?」
「誰も新世界へ行く、とは言ってないじゃないの」
「は? じゃあ、どこへ?」
「梅田よ、う、め、だ」
一言一句、句切って言ってもらわんでも、梅田という地名がどこにあるのかくらい分かる。今から、梅田だと? 梅田に行って、何をするというんだ?
怪訝そうな顔をしていた俺に、ハルヒはショルダーバッグからパンフレットを取り出すと、俺の眼前に突き付けた。
そこには、真っ赤な観覧車の写真が載っかっていた。
「これ、乗りたいのよね」
そう言って、ハルヒはニヤリ、と微笑んだ。
こりゃ、決まりだな。何がって、俺の一日はまだまだ終わりそうにないことが、だよ。
梅田にはHEPFIVEと呼ばれるビルがある。建物の屋上から、真っ赤な半円が突き出しているのが特徴であり、それすなわち、都心のビル群の真ん中に突如として出現した観覧車であった。
その観覧車に、俺達は乗っていた。観覧車はゆっくりと上昇していき、やがて、ビルの谷間から顔を出した。すると、茜色に染まった空を、窓から一望することができた。
「うわぁ……きれい……」
感嘆の声を漏らすハルヒ。俺も呆けた声で「ああ……」と相槌を打った。
一瞬、俺は何もかもを忘れて、その赤い空に見入ってしまった。
何秒くらい、俺はそうしていたのだろう。ふと我に返り、俺はハルヒの横顔を見た。夕日に照らされて、ほんのり赤く染まったハルヒの横顔に、俺は思わずドキリとした。
まるで、一つの絵画を見ているかのようであった。その時のハルヒの姿を、俺は不思議なまでに、美しいと感じた。
「ん?」
俺の視線に気づいたらしく、ハルヒは「なによ?」と尋ねてきた。
「あたしの顔になんかついてた?」
「あ、いや、別に、そういうわけじゃ……」
しどろもどろな言葉を返してしまった俺に、ハルヒは「変なの」と言った。
俺は「あー」と意味も無い声を出して、その場を取り繕った。
「ところで、ハルヒ。お前、なんで、観覧車に乗りたかったんだ?」
「なんでって……高いところから大阪の町を見降ろせば、何か一つくらいは、不思議なことが見つかるんじゃないか、って思ったからよ」
「……それなら、なにも、俺と一緒に乗る必要はなかったんじゃないのか?」
一人で乗っても、別に問題は無かったろ、と言ってみた。するとハルヒは目元を釣り上げて答える。
「あんた、バカ? 一人で観覧車に乗って、楽しいわけがないでしょうが!」
「まあ、それはそうだが……ん? じゃ、俺と一緒に乗れば、楽しいのか?」
心に浮かんだ疑問を率直にぶつけてみる。すると、ハルヒは何故か顔を赤くして叫んだ。
「べ、べつにあんたじゃないといけないってことはないのよ? ただ、たった一人で観覧車に乗るのが寂しいと思っただけで、あんたがたまたま暇そうだったから、誘っただけなんだからね?」
そんなに俺は暇そうに見えたか? 残念ながら、俺はそこまで暇でもないんだが……とかなんとか、ハルヒに対するいちゃもんを言いたくなったが、そんな言葉が声になるよりも先に、気がつけば、俺は笑っていた。
「な、なんで笑うのよ、キョン?」
「いや、すまん……。なんか、あたふたするお前が、なんだか面白くってな」
そう……いつだって、お前はそうなんだ。お前は、いつだって、俺を楽しませてくれる。あれこれと悩んでいる自分が、なんだか馬鹿馬鹿しくなってくる。
どんなにえげつないことが起こっても、俺はなんだかんだ言いつつ、結局、俺はそのえげつないあれやこれやを「やれやれ、しゃーない」と言って解決してきた。解決してこれた。それは何故だか、わかるか、ハルヒ?
お前が俺の隣にいて、俺がお前の隣にいる。たったそれだけのことが、俺には大切で、楽しいことで、一つの幸せであるように感じてしまえる。だからこそ、俺は、深い溜息を吐いたりしながらでも、どことなく微笑みを浮かべながら、苦行を乗り越えることができるのだ。
今回だってそうだ。笑うだけ笑った俺は、すっ、と胸が軽くなった。なぜなら、俺は気づいてしまったのだ。
確かに、ハルヒの世界修正に対する反動によって、消えてしまう連中がいる。俺は今まで、そいつらのために、何をしなければならないのか、何をしてやれるのか、そればかりを考えていた。
しかし、そうではない。本当に大切なのは……
俺がそいつらのためを思って、何をしたいのか、何をしてやりたいのか、つまり、俺自身にできることを探すのではなく、俺自身がやりたい、してあげたい、と思うことを探すべきだったのだ。
では、俺は何をしたい? 自問したとたん、いとも簡単に、答えは出てしまった。
ジェットコースターと観覧車の共通点は、どちらも高いところに上っていく、というところにある。しかし、この二つの決定的に違う点は、速度にある。
つまり、観覧車に一度乗ると、降りてくるのにとんでもなく時間がかかる、ということである。
自由行動の門限をとうに過ぎてしまってから、俺とハルヒは宿に戻ってきた。案の定、岡部がすっ飛んできて、「どこに行っていた、お前らァ!」という、地鳴りでも起こるのではないか、と思わせられるほどの怒声を俺たちは浴びた。
ひとしきり怒られた後、何故だかハルヒは開放され、これまた何故だか俺は岡部にとっぷりと怒鳴られ続けた。「お前が涼宮の首根っこを引っつかまんでどうする!」という、なんとも無茶苦茶なお叱りまで受けてしまった。俺はハルヒの保護者でもなんでもないのだが……どうやら、俺がハルヒのストッパー担当だということは、教師連中ですら周知の事実であるらしく、結局、俺がハルヒの独断専行を止めるべきだった、というのが岡部の言い分だそうである。
そんな波乱含みの修学旅行三日目も、どうにかして終えることができそうだった。
三日目の夜、谷口や海音寺が部屋で「お前、誰が好み?」「俺か? 俺はキョン子が可愛いと思うけどな」とかいった、修学旅行恒例の会話を繰り広げていたのを聞くともなしに聞いたりしつつ、俺は、とある人物にメールを送ってから、床に就いたのだった。
修学旅行の最終日である四日目は、お土産購入に時間が割かれ、それを終えれば、地元に帰るべく、新幹線の駅に向かう予定になっていた。
俺は昨夜のうちに、ハルヒコにメールを送っておいた。「明日、新大阪の駅に来て欲しい」と。
お土産を買うだけ買った者から順次、新大阪の駅に集合しろ、と教師連中からお達しを受けていたが、俺はそれを無視し、お土産を買わずに新大阪の駅にやってきた。
俺がやってくると、もう既にハルヒコは来ていた。
「なんだよ、キョン? わざわざ、こんなところに呼び出しやがってよ?」
「少し、話があってな」
「話? なんだ?」
「SOS団の開設者ってのは、ハルヒコ。あんたで間違いないんだよな?」
「そうだが?」
「で、あんたは北高の生徒会長だったんだよな?」
「ああ」
「じゃあ、SOS団を、正式なクラブ活動にすることも、あんたならできたはずだ。なのに、あんたは今年の春以降、SOS団を正式なクラブ活動にはしなかった。そこに間違いはないな?」
「ない。おい、キョン? これ、なんかの誘導尋問か?」
ハルヒコの問いには答えず、俺は続ける。
「なぜだろうな?」
「あん? 何がだよ?」
「SOS団を正式なクラブ活動に認めれば、部費を出せるし、色々と優遇される。つまり、SOS団としては、活動がやりやすくなる。あんたにとって、SOS団は強い思い入れのある組織だからこそ、少しでも環境を改善したいと思っていたはずだ。それなのに、あんたはそうしなかった。それが、なぜか、って俺は訊いたんだ」
俺の言葉に対し、ハルヒコは少しの間沈黙した。それから、ハルヒコはふっと笑ってから言う。
「なあ、キョン。そんな回りくどい言い回しはなしにしようぜ? どうせお前、俺の答えなんざ、分かってるんだろ?」
「……まあ、な」
「言ってみな、キョン」
俺は、こほん、と咳払いを一つしてから、言った。
「あんたは再三、SOS団を正式なクラブ活動として承認しようとした。しかし……他の生徒会の役員や、学校側が、あんたの意見を取り入れようとはしなかった。つまり、あんたは行動を起こしたにもかかわらず、結果がついてこなかった、っていうところだろ」
俺の言葉に対し、ハルヒコは口の端をにやりと歪めて「ファイナルアンサー?」とおどけた。
俺も「ファイナルアンサー」と返す。再び、両者の間に沈黙が流れた。
「正解、ビンゴだ」
不意にハルヒコが口を開いた。「まさにその通り。俺はこれでも、必死だったんだぜ? 自分の任期が終わるまでに、俺は生徒会長として、なんとしてもSOS団を正式なクラブ活動にしたかった。なんてったって、俺が作ったんだ。SOS団は、俺がこの世界に生きたことを証明してくれるものだと言っていい。正式なクラブにしておかないと、お前らが卒業すれば、俺の存在を証明してくれるもんはなくなってしまう。それが、たまらなく嫌だった」
ハルヒコはそこで一度、言葉を切った。一拍おいてから、ハルヒコは言葉を続ける。
「でも……結局、俺は何もできやしなかった。精一杯、やってきたつもりだったが……俺はこの世に何も残せなかった」
「そいつは違う」
俺は否定した。面食らった顔をしたハルヒコに、俺は言ってやった。
「あんたの魂は、俺の心に息づいている」
「……あのな、キョン。かっこいいこと言ってるつもりだろうが、そこまでかっこよくないぞ?」
「茶化すなよ、こっちはまじめに話してるんだから」
俺はそう言って笑った。ハルヒコも笑い返し、「ははは、話の腰を折ってすまん」と言った。
「で、キョン? 俺の魂がお前の心に息づいている、って言ったよな? そんな言葉をわざわざ使うからには、お前、さては何か、やらかすつもりでいるな?」
「よく分かったな、ハルヒコ。お前は何でもお見通し、なようだ」
「当たり前だ。俺を誰だと思ってる?」
「天下に名高き、涼宮ハルヒコ様、だろ?」
俺がそう言うと、ハルヒコは胸をそらして「そのとおり」と答えた。
「それで、何をしでかすつもりだ、キョン?」
「驚くなよ、ハルヒコ?」
「俺は大抵のことじゃ、驚かん」
さあ来い、とでも言いたげに身構えたハルヒコに、俺は言った。
「俺は、生徒会長に立候補しようと思う」
俺の宣言に対し、ハルヒコはにやりと笑った。
「……なるほど、な。俺の遺志を受け継ごう、ってか?」
「ああ」
「涙ぐましいことを言ってくれるなぁ、キョン。嬉しい限りだよ。だがな、会長職を経験した、先輩からの忠告だ。学校側は恐ろしく頭がカタい。俺には、何もできなかった」
「だからって、俺にもできない、ということではないだろう? やってみせるさ。SOS団を正式なクラブ活動に承認することを」
「ま、せいぜい、頑張ってくれや。言っておくが、SOS団の活動をおろそかにすんなよ? たぶん、ハルヒが黙ってねぇぜ?」
「だろうな……ん?」
俺はその時、視界の向こう側に、ハルヒの姿をとらえた。ハルヒはどうやら俺の存在に気づいているらしく、こちらへと近寄ってきていた。それはつまり、ハルヒコの背後から近づいてくるわけで、ハルヒコはまだハルヒの存在には気づいていないようであった。
俺は口の端を歪めて、ハルヒコに言ってみた。
「ハルヒコ。後ろ、見てみ」
「え、後ろ?」
そう言って、後ろを振り返ったハルヒコは……驚愕のあまり、目を見開いていた。
「は……ハルヒ!」
思わず、名を叫ぶように呼んでしまったハルヒコ。ハルヒは胡散臭そうな面持ちで「なによ、あんた? なんであたしの名前、知ってんのよ?」とハルヒコに言った。
「あたし、前にどっかで、あんたと会ったっけ?」
「あ、いや……」
しどろもどろになるハルヒコ。突然の邂逅に、頭の中が真っ白になったらしいハルヒコに、俺は助け舟を出してやることにした。
「ハルヒ。こいつは、俺の昔の知り合いでな。大阪に転校していっちまって以来、久しぶりに会った男で、ハルヒコっていうやつなんだ」
ハルヒは俺のほうを見て「あ、なんだ、あんたの知り合いだったの?」と言った。
「はじめまして。あたしは涼宮ハルヒ、って自己紹介しなくても、あんた、あたしの名前知ってたわよね? なに? あたしのこと、キョンから聞いてるの、もう?」
「え、うん、まあ、そんなところだ……」
ハルヒの言葉に、ハルヒコはそう答えた。
「へえ? あんた、キョンの昔の知り合いなのよね? キョンって、昔はどんな感じだったの?」
「どんなって……」
視線を宙に彷徨わせたハルヒコは、俺を一瞥してから、怪しい笑みを浮かべた。ハルヒコが、俺にとって何か良からぬことを閃いたことは、ハルヒコの表情を見れば明らかだったが、俺は敢えて、ハルヒコの顔を見て見ぬふりをした。
「友達想いで、仲間想いの優しい男、だったよ、昔から」
なかなか、こそばゆいことを言ってくれるハルヒコ。しかし、次の瞬間、俺の予想のはるか斜め上をいくようなことを、この男は言いやがった。
「つーわけで、ハルヒちゃん。大切にしなよ、自分の彼氏を」
そう言ってハルヒコは俺を指差した。俺も、ハルヒも、口をぽかん、と開けてしまい、しばらくの間、その開いた口がふさがらなかった。
そんな俺たち二人の様子を見ていたハルヒコは「がっはっは!」と高笑いしていた。
俺よりも先に、正気に戻ったハルヒが、ハルヒコに殴りかかっていったが、ハルヒコはひらりとハルヒの突出をかわした。
そのままハルヒから逃げるようにして、ハルヒコはその場から去っていった。
去り際に、ハルヒコは俺に一瞥をよこし「じゃあ、元気でな、キョン!」と言った。
多分、もう二度とハルヒコと会うことはないのだろう。しかし、別れというものは、人間誰しもが経験することである。必要以上に、悲しむことはないのだ、と俺は自分自身を納得させた。
顔を赤くして拳骨を振り回しているハルヒの肩に、俺は手を乗せて、言った。
「落ち着けよ、ハルヒ」